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ブックレビュー 木村秋則著 「リンゴが教えてくれたこと」
『奇跡のリンゴ』で知られる、青森のリンゴ自然農法の木村秋則さんの『リンゴが教えてくれたこと』を読んだ。久しぶりに読みごたえのある“本物”に出会ったような感じで、何と言うか、うーん!と唸ってしまって、この人の生き様に脱帽させられた。
 農薬と化学肥料が絶対必要と言われるりんご栽培を、無農薬、無肥料で栽培することに成功させるまでの10年余に及ぶ研究は、我々技術者の原点として大いに学ぶべきことがあった。
 私は土木の世界に長く身を置いてきたが、できるだけ「現場」に足を運び地形、地質や周囲の環境を念頭に置くことが大事だと思うとともに、周囲にもそのことを言い続けてきたつもりであった。しかし、この本の中の木村さんに較べれば、車の中から手をかざして眺めたにすぎなかったのではないかと反省するしかない。
 自然農法と聞くと、品質は悪いが安全だけが取り柄で、無理して作っているという偏見があるが、木村さんの自然農法は、自然の摂理に適った科学的・合理的農法であるということが理解できる。木村さんのやり方は、問題解決のためにまずじっくり観察して現象を捉え、仮説を立てて実行し、その結果を分析し考え、再び仮説を立てて実行する。いわゆるPDCAサイクル(Plan→Do→Check→Action)そのものである。
 たとえば、「夏の暑さは木を弱める。だから病気にかかる。それならば、下草を刈らないと地温が下がり木が元気になる。」という仮説を立てて下草を伸ばす。すると「ミミズが増え、ミミズの糞で土が耕され土が小さな団粒状になり、フカフカの土ができる。樹勢が強くなる」
このような自然界のバランスが出来上がってゆくことを細かに観察して分析してゆく。
 このことは、まちづくり・域づくりについても同じかもしれない。我々は道路や建物をつくった後に起こる変化についてしっかり観察分析しているだろうか。つくりっ放しにしていないだろうか。
 また、この本は、りんごや稲の栽培の中で、土や気候や生物など自然の営みの素晴らしさ、すごさを教えてくれているが、社会の在り方に対しても次のように述べている。
―「日本の経済を樹木になぞらえると、中央に幹(首都)があってそこから枝(地方)が伸びているという構造と考えるでしょうが、私は違うと思います。本当は小枝についている葉っぱ(町や村)がデンプンをつくり、幹を支えているのです。」―こういう考え方も、自分の手で土を握って直に匂いを嗅いでいる人が言うと実感として伝わってくる。
 結局はこの本のなかで木村は、自然のバランスがいいリンゴを作るのだということだ。農薬や化学肥料に頼る力ずくの農業は自然のバランスを崩し、アンバランスの上に立っている農業は大きなひずみが隠されているということを伝えようとしている。
この本を読んでいて、毎日の目先のことに追われて、本質を見失っていたことを知らされた。また明日から出直そうとっころを新たにさせられる一冊である。

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