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官僚が喜ぶ首相の置き土産
―「美しい国」から「安全・安心な国」の大うそ―

戦中、戦後の動乱期はともかく、二代つづけて「お坊ちゃま首相」が政権を放り出すのは先進国にあって前代未聞でしょう。国会が二世、三世議員のたまり場となり、政治の家業化が進むにつれ、政界の劣化が進んでいます。政治家の専門性が薄れ、選挙で勝てそうな「顔」だけが重視されるのです。政党がお坊ちゃまを公認したがるから、選挙のたびに彼らはシロアリのように増えているのです。次も自民党の総裁はお坊ちゃまになりそうです。劣化は止まりません。では、こらえ性のないお坊ちゃま政治の先に何があるのか? 

 官僚支配と官製不況です。「年金・医療・福祉」や「格差対応」など難問山積するなか、国民生活の「安全・安心」を強調する福田政権の隠しダマは「住宅・建築政策」と見ました。福田首相は、所信表明演説で「住」に二度も言及し、約6900字の演説稿のうち「住」関連に300字以上を費やしていた。近年の首相演説では異例でした。これは、福田氏が自民党政調時代にまとめた「200年住宅ビジョン」が背景にあります。その「やる気」に期待しつつも、国交省の官僚の掌のうえで踊らされないよう注目していました。

 ところが突然の退陣です。踊らされるどころか、これからというときに舞台から飛び降りちゃったのです。

「安全・安心」の錦の御旗を役人に渡した
 国交省の官僚たちも一様に「こまったなぁ」と渋面をつくっていると思いますが、内心、ほくそ笑んでいるに違いありません。「耐震偽装事件」から3年、福田首相が残してくれた「安全・安心」の御旗を掲げれば、なんでもできる状況が続いているのです。

 たとえば昨年の建築基準法の改悪で、建築確認制度が煩雑な手続き主義に陥入りました。本質とは関係ないチェックに時間とお金がかかり、新築着工がストップ。官製不況で建設・不動産会社がバタバタと倒れています。サブプライム問題で投資ファンドが建設業界から逃げ出したこともあり、地方のゼネコンやディベロッパーは崖っぷちに追い込まれています。コストダウン競争で、現場は工期、人員圧縮で欠陥が生じます。確認の手続きを厳しくしても、建築は現場が命。施工過程で手抜きとなる。一方で大ディベロッパーが開発する大型物件は、法の網をくぐって建築確認をフリーパスのケースもあると言います。

 国交省は、明らかに建設業界をフルイにかけています。資本力のないものは去れ、なのです。「安全・安心」は、いわば絶対善だ。誰も文句はいえない。官僚にとってこれほど美味しいものはない。来年は「安全・安心」を錦の御旗にさまざまな建築関連法が施行されます。「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律(住宅瑕疵担保法)」もそのひとつです。

すでに「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」で、新築住宅の構造上の欠陥や雨水の浸入に関して、その住宅の供給者(工務店、住宅メーカー、分譲会社など)は10年間の瑕疵担保責任を負わされています。しかし、供給者が倒産すると損害は補償されません。

 そこで、住宅瑕疵担保法は、予め供給者が保証金を法務局に供託、もしくは保険法人に保険料を払っておいていざというときに保険金で補修対応するしくみを定めました。

 一般の消費者には朗報のようだが、ちょっと待ってほしい。

 保険料負担は、当然、売買価格に反映されます。そもそも10年の瑕疵担保は品確法で義務づけられているのだから、建設業法などで手抜き悪徳業者を予め排除するほうが先決ではないでしょうか。「安全」を御旗にして、国民負担を増やし、己たちの保身を図る意図が見え見えです。

品確法は何のためにあるのか……。議論の余地は多いと思います。弁護士のなかからは、保険料の支払いを免罪符に欠陥住宅を「建て逃げ」する業者も出てくる、との声も上がっています。

 国交省が、住宅瑕疵担保法の施行に執心しているのは、その莫大な保険料収入にあるのです。
年間400億円の新たな市場を造り出した

 新築戸建て住宅の年間着工数を50万戸と見積もると、その2割は大手ハウスメーカーが占めており、おそらく供託金で処理すると思います。残り40万戸が保険利用となれば、一戸10万円の保険料としても、年間400億円が貯まります。国交省は、現在までに、その保険料を預かる「住宅瑕疵担保責任保険法人」として、次の四社を指定しています。

・住宅保証機構
・住宅あんしん保証
・ハウスプラス住宅保証
・日本住宅保証検査機構

 あえていえば、品確法の「屋上屋」ともとられかねない法律をこしらえて、大きな住宅保険市場を立ち上げ、特定の事業者を保険法人に指定して「天下る」。そんなシナリオがくっきりと透けて見えます。

 貯まった保険料は、当然、運用に回されるだろう。しかし市場の現状は厳しく、建築系の技術者集団に金融のノウハウがあるとは思えません。

 混迷する政界を横目で見ながら、官僚たちは「安全・安心」の絶対善を掲げて、次代の利権確保に余念がありません。もちろんそれも、日本経済がパンクしてしまえばすべて画餅に帰します。福田首相の置き土産が、第二、第三の年金、医療保険問題を生まないよう願うばかりです。

 小泉内閣の規制緩和の裏側で、官僚たちはせっせと「安全・安心」をテーマに規制緩和のチェック策を考案してきました。いつになったら、役人ののさばりをコントロールできる政治になるのでしょう。

〈うわさの大工〉

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