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岩手県盛岡から発信、ローカルな足場からグローバルな普遍性を論じる
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この国の知とは?
20070428075016.jpg

この写真は、数年前に撮った東京駅付近である。丸の内辺りをうろついている方はわかるだろうが、クレーンの先にあるのは「丸ビル」で、その右に小さく見えるレンガ色の建物は、皇居が覗けるからと高さ制限を受けた東京海上ビルである。思想というのは時代と共に変わるもの、今は天皇への配慮より経済が優先する。天皇に対してこれだから、一般国人となると言わずもがなである。
昨日丸ビルの右側に「新丸ビル」がオープンした。TVの幾番組も、六本木ヒルズ、東京ビッグサイトについで、東京の新名所と囃し立てていた。

さて、「新丸ビル」が出来て、女性をターゲットにしたおしゃれでセレブな新たなショッピング、憩いのスポット「行ってみたーい」とはしゃぎながら報道するおね?さんやオジサンが、今度は、眉間にしわを寄せて、困ったものだと眉をひそめ「超高層ビルは地震の長周期振動には弱い」と報じている。
このことは、超高層ラッシュが佳境を呈し始めた10数年前から、心ある建築技術者や研究者は警鐘を鳴らしていたのだが、このような金を産まない研究には誰も(政治家や経済界や建設会社さえ)目を向けてこなかった。目を向けないというよりは、大学の建築系の偉い先生や建設会社の研究者(大手建設会社の研究所というのはたいしたものなのです、下手な国や大学の研究所より立派な研究も出来るのです)は目を背けてきたのです。きっとこれからも、危険性を知って知らないふりをし続けるだろうが。

30数年前、ちょうど僕がゼネコンに入った頃、建築の耐震設計法の大改正があった。それは、簡単にいうと、剛構造から柔構造への転換である。剛構造というのは、構造物をしっかり固めて(柱を太くしたり壁を厚くしたりして)地震に耐える方法で、柔構造は地震に対しゆらゆら揺れてやり過ごす方法である。
なぜその頃耐震基準が改正されたかというと、その少し前に新潟地震とロサンゼルス地震があり、その地震波動のデータ?がしっかり取れたからである。そういう揺れを、コンピューターで解析して設計できるようになったからである。もし、剛構造で計算すれば、一階に床が使えなくなるぐらい、壁で覆われてしまうから、柔構造というのは画期的であった。

ところが、その時のデータ?の地震動の周期は数分の1秒(短周期)であった。要するに「ガタガタガタ」という揺れであり、超高層ビルも、そういうデータ?で解析してきたのである。ところが近年、近年といっての10数年来、超高層への地震の揺れは、「ユラユラユラ」と揺れる、長周期(周期数秒)の揺れが危険である、ということが分かってきた。なぜなら、長周期の波は、建物の固有振動(長さが長いほど、ゆっくり揺れる、すなわち周期が長い)と一致して、超高層は「ユッサユッサユッサ」と揺れて、きっと超高層の上層階は数m(少なくとも2?3m)は左右に揺れるだろう。
このとき建物はどうなるか。きっと長周期が10数分以上続き、建物の低層部や基礎に負荷が掛かり続けたら、超高層は壊滅的な破壊を起こすかもしれない(たとえ、計算上、模型でのシミレーションは安全という結果でも、阪神淡路地震の高速道路を思い出して欲しい)。

運良く、建物が破壊されなくても、地上100m200mの片面ガラス小さなの箱の中で数mも何分も「ユッサユッサ」と揺られたら、想像するだけで身震いする。超高層でも、数億円のマンションなら広い空間だろうが、数千万のマンションでは、ちょっと歩いたら目の下はまさに崖っぷちという感じである。
このブログの読者は億ションに暮らす人はきっといないだろうから(そういう方はすぐ引っ越した方がいいですよ)説明しておくが、床面積60?70?のマンションなど、テラスで夜景を何て気にならないはずです。毎日崖っぷちで暮らしているようなもの。「ユラユラユラ」ときたら家財道具と一緒に窓から吹っ飛んでしまいますよ。

さて、本題はこれから。最近になって、忘れた頃に、チョコチョコと「超高層は長周期の揺れに弱い」と危険性を報じるメディアもあるが、このことを何故「日本の知」はもっと緊急課題として発言しないのか。とりあえず、「日本の知」とは東大や京大、東工大の教授や国交省の建築研究所や大物建築家たちを言うのだが。都知事選に出た黒川紀章さん?

彼らが今、口を塞ぐということは、もし、東海地震の地震波、関東大震災、30年確立70%の直下型地震がきて、数本の超高層が倒壊か壊滅的打撃を受け、最上階から振り落とされる人人人の映像が流れた時、彼らはどのようにおのれの仕事を、おのれの知、責任を顧みるのだろうか。今、その危険性(超高層ビルの長周期の地振動にたいする危険性)を放置して、超高層ビルを建て続けることは、姉歯の「耐震偽装」に通じるものではないだろうか。もちろん、故意に危険な建物を作るというのではなく、危険性を知りながら放置したという「未必の故意」において。

無名の僕は、ことあるごとに、ここ10数年言い続けてきた。ここではこれ以上言うまい。僕のような小人にはなすすべもない。

そうそう、東洋町の核廃棄物処分場撤回で甘利通産大臣が「廃棄物処分場は120%安全だ」といっていた。あんた、その根拠は何なの、それこそ口からでまかせの詐欺師ですよ。東洋町に賛成派でも「勉強したけどそんなこと無い」と言っているのに。そんないい加減なこと言うから、原発は益々信用を落とすのですよ。
最後に気楽に小噺を記して、今日も終わりとする。最近この小噺に力が入っている。
「おまえさん、あたしもあんな見晴らしのいい高いとこ(超高層)に住みたいもんだね」「ばかいえ、まともに生きてるおいらには、どんなに財布や袖を揺すったてそんな金びた一文でてきやしねえ」「そうだね、あんな高いとこ、ナマズが地面を揺すったら、もっと高いとこに行かなきゃなんないかもしれないね、くわばらくわばら」
〈56歳・人間〉
僕の考えるブログ〉もよろしく。
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この記事に対するコメント

うーん、本当に考えさせられる問題ですな。ゼネコンの人たちも知っているのだろうけど、
人の命より経済計算が先行するのだろう。そして確率。飛行機も落ちたらいっかんの終わり。しかし、落ちる確率は・・・と専門家はいう。素人の私はハダ感覚で落ちたら終わりと分かっていても今ままでダイジョウブだったし、これからもひょっとしたら大丈夫じゃないのか、なんて今日も乗るんです。
【2007/04/29 09:16】 URL | tato #ZwW7aFqw [ 編集]


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